年末、年始には毎回次年度のIPO社数予想が話題になります。
本年は40社~50社と言う声が多いようです。
本年は例年よりも予想が困難なようです。それは、経済環境が国内だけでも予想困難なのに、まして海外(中でも欧州)動向が読みにくいからです。それも大きく影響が出ないとも限らない要因だからですね。今回の予想は、少し影響がある場合を想定しているのだと思います。
IPOの企業動向で、時代の一部の傾向が見れます。
新業界や新業種の企業のIPOは、社会のニーズを満たすために企業が新技術等の開発をし軌道に乗せた事の反映です。
例)ネット企業の2社の例では、
ヤフー:1997年 店頭登録(現JASDAQ)
1997年 3月期 売上高 413百万円 経常利益 50百万円
2011年 3月期 売上高 292,423百万円 経常利益 160,218百万円
楽 天 :2000年 店頭登録(現JASDAQ)
1999年12月期 売上高 603百万円 経常利益 227百万円
2010年12月期 売上高 346,144百万円 経常利益 62,301百万円
見違えるほど成長しました。
現在はネット企業の中でもスマホ関連が注目を浴びていますね。また、バイオベンチャー企業なども再ブームが来ていると言われています。バイオベンチャーの場合は、一つの新薬が開発・販売されれば、爆発的に成長が出来るでしょう。一方、既存業種でも小さいながらビジネスモデルに工夫をしてIPOする企業があります。新たに社会ニーズなど需要喚起をしているのです。これらのIPO企業の事業内容を見ることで、社会のニーズの変化や今後の傾向を見ることが出来ます。
今後も企業がIPOにより一層の発展をし、日本経済をけん引してくれることを期待しています。
そう言えば、昨年12月に日経クイックニュースに二週連続で私のコメントが3つ掲載されました。掲載された中に「スマホ関連の新規上場はそろそろ出尽くしたのではないか。次のけん引役が見えてこない。」とラルクの鈴木がコメントしたことになっています。
少し違ったニュアンスで掲載されてしまいました。コメントは難しいです。
スマホ関連はまだまだ予想出来ないサービスやコンテンツが出てくるでしょうし、経済をけん引出来る業種・業界がIPOを通じて大きく育ってほしいと思います。
本年はどんな会社が新規に上場するか楽しみです。
( 鈴木)