【鈴木】市場及び経済の活性化とIPO市場の考察

これまで取引所は各種活性化策を実行してきました。IPO社数の増加は、その好影響も多少はあるかも知れません。しかし、取引所の規則の緩和等で効果を上げるのは限界に近付いているように思います。長い間、低金利が続いている状況で、さらに金利を引き下げるだけではそれ程効果が出ないのと同様、取引所だけの規則の緩和だけではそれ程効果に期待出来ない状況になっているのではないでしょうか。

現在はアベノミックスへの期待が大きくなっています。経済全体が活性化するのは良い事だと思いますが、現在の状況はIPO市場の活性化と言うよりも、全体が良くなってきていることによるもので、必ずしもIPO市場の制度改革などによるものではないように思います。

本当にIPO市場を活性化しようとするなら、取引所や各省庁の枠を超えた改革が必要なのでしょう。しかし、アベノミックス期待の状況では大胆な改革や本格的議論の機会は遠のいてしまうかも知れません。

 

出来れば、小出しではなく大胆な改革がほしいところです。

たとえば、

【未上場段階からの成長資金の流れの活性化】

未上場企業への出資に関連して、より一層のキャピタルゲイン減税と使いやすい制度の導入とキャピタルロスの所得相殺税制を導入し、個人投資家もリスク資金を出し易くする。

【上場基準等の制度改正】

①現在検討されていますが、JOBS法の導入。JSOXの適用を免除することにより、上場のため直接的な費用の削減と、その為の作業要員(社員)の人件費等の削減につながります。企業の管理等の体制を審査するのであれば、内部監査やフローチャートにより実情を厳格にチェックする方が効果があると思います。

②財務諸表関係で検討されている5年間の期間短縮などがありますが、これよりも、直近2年間の監査期間を1年にすると効果は倍増します。(理由は紙面の関係で割愛します。)

【減税市場の創設】

現在の1部、2部、マザーズ等とは違い、減税が適用される新しい新興市場の創設をする。そもそも、IPO市場の問題点の一つは、上場後数カ月で出来高が激減し、流動性が無いためリスクも大きく買う気になれないと言う側面があります。IPO社数が増えても、一部の限られたお金だけが回っているようでは限界があります。売れないリスクをカバーするためにも、出来高も増え、流動性も高まり、新しい個人投資家の資金が上場後も入って来る工夫が必要です。

等々・・・・・・・。

書き始めるとキリがありません。それでは、またの機会に。

 

 鈴木

 

2024IPO社数(予定を含む)=26*

2023IPO社数(通期)=96*

 

4月19日現在

市場別

2024

(含予定)

2023

(参考)

プライム

スタンダード

グロース

メイン-名

札幌(本則)

ネクスト-名

アンビシャス

0

3

23

0

0

1

0

2

23

66

5

1

1

0

 Qボード 0 1

合計

   27

99

 複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。

 

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2023IPO社数(通期)=96*

2022IPO社数(通期)=91*

 

市場別

2023

2022

(参考)

プライム

スタンダード

グロース

メイン-名

札幌(本則)

ネクスト-名

アンビシャス

2

23

66

5

1

1

0

3※1

142

70※3

2

0

2

1

 Qボード 1 0

合計

   99

92

 複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。

1:東証11社を含みます。

2:東証2部+JQ4社を含みます。

3:マザーズ10社を含みます。

2022IPO社数=91

2021年IPO社数=125社

 

市場別

2022

 

2021

(参考)

プライム

スタンダード

グロース

東証1

2

10

60

1

6

東証2

3

8

マザーズ

10

93

JASDAQ

メイン-名

1

2

16

名証2

0

3

ネクスト-名

セントレックス

2

0

1

Qボード

アンビシャス

0

3

合計

92

130

 複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。