今年も残すところあとわずかとなりましたが、毎年その年の世相を漢字一文字で表す師走恒例の「今年の漢字」が、先日発表されました。
2016年の漢字は、全国からの公募の結果、「金」が選ばれました。
理由は以下のとおりのようです。
・リオオリンピックでの金メダルラッシュ
・元東京都知事、舛添氏の政治資金問題
・東京オリンピック予算
・マイナス金利導入
・時期アメリカ大統領トランプ氏の髪色 等
また、2位は「選」、3位は「変」が選ばれたようです。
さて、私としては、今年起こった事項に目を向けて漢字一文字で表すとすると、「驚」が最も当てはまるのではないかと思っています。
英国の予想外のEU離脱の驚き、マイナス金利導入の驚き、トランプ氏の予想外の米国大統領選勝利の驚き、またサッカー界では英国のプレミアリーグでレスター・シティが優勝した驚きというのが理由として挙げられます。
また、今年のIPO状況を漢字一文字で表すと何が適切かと考えた場合、私としては、今年は「粛」が当てはまるのではないかと思っています。
「粛」は、あまり単体で使うことがない言葉ですが、つつしむ、いましめるという意味を持つ漢字です。「粛々」は、「粛」を繰り返すことによってつつしみ、いましめる意味を強めており、静か、厳か(おごそか)という意味になるようです。
上場審査の厳格化の状況の中で、粛々とIPOの準備をした会社が上場審査を乗り越え、粛々とした株価で上場する。今年のIPO社数も昨年を1割程度下回ることも「粛」とした状況を表しているように思われます。
来年は、今年に引き続き「驚」きがあるのでしょうか。IPOの状況は、「粛々」とした状況が続くのでしょうか。または何らかの変化があるのでしょうか。
(黒川)