【黒川】コンプライアンスと環境変化

コンプライアンスとは、法令遵守という意味ですが、単に法令だけでなく、就業規則、企業論理、社会規範といった内容もすべて遵守すべきものとして捉えられています。

特に、上場会社のような社会的信用のある会社にとっては、法令を遵守することはもちろんのこと、さらに法令には定められていないものの社会的に求められる倫理規範や道徳規範についても、遵守することが求められると思われます。

ここで留意が必要なのは、企業に求められる倫理観や道徳観は、時代とともに変わっていきますので、何がコンプライアンスに該当するのかは、その時々の社会状況、社会通念等に照らして、把握する必要があります。

 

最近、話題になった例として、育児休暇を取った男性社員が、職場復帰するなり転勤を言い渡され、やむを得ず退職に追いやられたという事件が生じています。父親の育児参加やワーク・ライフ・バランスが社会的に叫ばれるなかで、老舗上場会社が行った対応というのが「パタニティハラスメント」として注目されています。

この対応が、法令違反に該当するか否かについて、当該会社は法的には問題ない旨コメントしているようですが、現在の社会状況、社会通念から考えれば、コンプライアンスに抵触すると捉えることが必要と思われます。

おそらく、この会社の上司は、過去の経験上男性が育休を取得することなんて考えられないという思っているのでしょう。このような事例は多く生じており、特に過去においては特段問題ないものとして捉えていたのが実態と思われますが、現在の社会的な通念からすれば、コンプライアンス違反に該当するものとなります。

このように、過去では当たり前だった行為が、現在ではコンプライアンス違反になってしまう可能性が高くなっています。

会社のこのような対応により、評判が損なわれ、社会的信用が失われ、売上が減少し、優秀な人材が集まらないことにもなりかねません。株価も実際に下落しています。

 

また、欧米を中心に、勤務時間外や休日に仕事の連絡を拒否することを認める「つながらない権利」の考え方が広がっています。フランスでは既に「つながらない権利法」が施行されています。日本でも「つながらない権利」に通じる制度を導入する企業が現れ始めており、社会的な流れになってきているようです。

 

社会的環境等の変化を常に感じ取り、何がコンプライアンスに抵触するか否かを常に意識して、柔軟に考えられることが必要でしょう。特に、昭和生まれのモーレツ社員を経験してきた時代の方々、マネジメントや上位管理職に就いている方たちは、自分が経験してきた過去を忘れて、ゼロから現在の社会通念、社会常識等を考えることが必要と思われます。

 

黒川

 

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