【黒川】クモの巣理論とシリコンサイクル

現在、半導体が不足して各産業界に影響を与えていますが、その状態等を経済学的にアプローチしてみたいと思います。

需要と供給の関係を示した経済学のモデルの一つに、「クモの巣理論」という理論があります。

クモの巣理論とは、価格変動に対して、需要量や供給量が時間的ずれ(タイムラグ)を伴って調整される点を考慮した需給均衡の経済モデルのことで、生産期間が長いために価格の変化に対して生産量が速やかに反応できないような産業に多く見られる、価格と供給量の循環的変動を説明する理論です。

グラフ上で需要曲線と供給曲線を描いてこの変動過程を図示するとちょうどクモの巣の形になるのでこう呼ばれています。

 

基本的には、需要が供給よりも大きく上回った状況では、価格が急騰するため、その価格に基づいた供給体制設置の投資を行いますが、供給を開始するまでには時間的ずれ(タイムラグ)があり、設備が完成した頃には、逆に供給過剰となって価格が下落してしまい、下落した価格に基づいて減産するべく供給体制を縮小します。基本的には、生産に時間を要する農畜産物の価格などの場合に、このクモの巣理論が当てはまるところですが、半導体産業においてもクモの巣理論が当てはまると思われます。

半導体業界では、約4年周期の「シリコンサイクル」の存在が知られています。

 

「シリコンサイクル」では、半導体産業において、好況と不況を周期的に繰り返すことで、需要が供給を上回ると半導体の価格が上がり、価格が上がると生産能力を高めるために半導体メーカー各社が一斉に設備投資を行います。1年半~2年が経過し,各社が建設した生産ラインが相次いで稼働するころには,需要が一段落し,供給過剰に陥ってしまいます。この結果,半導体の価格が下落し,半導体各社の業績が悪化します。これまでは、このサイクルが約4年周期で好況、不況が訪れてきています。

 

さて、現在の世界的な半導体不足の原因は、主に、ITの浸透による需要の急拡大と対中制裁や自然災害等の影響による供給のひっ迫が挙げられます。

現在、半導体の新規工場を建設する計画を各半導体メーカーは打ち出していますが、生産が開始するのは1年半~2年後となってしまいます。

まさに、現在はシリコンサイクルの好況の周期となっているように思われますが、シリコンサイクルでは約4年周期となっているので、数年後には現在とは逆に供給過剰となっていることが想定されますが、果たして理論どおりとなるのでしょうか。あるいは、供給以上に需要が今後も拡大して数年後の供給過剰の状態は回避できるのでしょうか。

 

因みに、クモの巣理論では、需要曲線と供給曲線の傾きにより、需要と供給のギャップが縮小して収束に向かう収束型、需要と供給のギャップが拡大していく発散型、及び収束も発散もしない中立型があります。

 

黒川

 

2022IPO社数(予定含む)=92

2021年IPO社数(通期)=125社

11月18日現在

市場別

2022

上場

(含予定)

2021

通期

(参考)

プライム

スタンダード

グロース

東証1

2

10

61

1

6

東証2

3

8

マザーズ

10

93

JASDAQ

メイン-名

1

2

16

名証2

0

3

ネクスト-名

セントレックス

2

0

1

Qボード

アンビシャス

0

3

合計

93

130

 複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。

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