【鈴木】証券会社のIPO主幹事獲得対象の影響

現在、今後の世界情勢を占うには多くの不透明感があります。ウクライナ情勢、世界のインフレ動向、金利の上昇懸念、中国のロックダウンによるサプライチェーンの崩壊等がある中で、コロナの動向もまだまだ気になるところです。

このような環境の中、2022年1月に入り5/9発表時点でIPO実現社数が24社、東京証券取引所がIPO予定と発表されている会社が2社の計26社です。(いずれもTPMを除く)発表後にIPOを延期したのは8社です。一方、発表されていませんが、この間にIPO予定で延期または中止をした会社は30社近くあると思われます。

延期・中止の多くの理由は、業績の見通しが不透明であることや、バリエーションが低く不本意などです。不透明感が多い時ですので残念ながらバリエーションを理由に延期・中止は今後も出てくるでしょう。

 

さて、これらとは違う側面で気になることがあります。大手証券が主幹事獲得の対象会社を大型に絞り込むことによりIPO社数が減少する可能性があることです。昨年より、価格決定プロセスの見直しや、証券会社の優越地位の乱用などが議論されていますが、この対応をするにはコストアップ要因が多くなる可能性があり、対策として効率を重視すると言う動きになりそうなのです。(2月2日のブログ「公開価格見直しに関して望むこと」参照)日本の環境は米国と違い、小さくてもIPOを利用して成長機会にするなど経済の活性化に大きく役立つものと思います(同プログ参照)。しかし、この動きが続くとIPO業界が縮小し、日本経済の活性化には余り役立たない可能性が出て来るのではないでしょうか。

 

大型の判断は、主幹事獲得活動時点でIPO希望会社の上場時及びその後の利益計画や類似会社を使用するなど様々な方法で予想の時価総額をはじき出します。予想なので確定的なものではありませんが、IPO主幹事獲得対象から外れる会社が出てくるのは間違いありません。そして、その動きが暫く続くと思われます。この様な時だからこそ、大手以外の証券会社でも今まで以上に主幹事を獲得し、「IPO準備ノウハウ」や「IPO審査ノウハウ」を蓄積しながらIPOの実績を作る良い機会になります。ここで、小さい会社の主幹事を獲得すれば良いとお言っているのではなく、大型予想は不確定である為、大きく成長する会社も出て来ることも期待出来ます。大手以外の証券会社もIPO主幹事獲得活動をすることで、IPO実現会社を増やす事も出来て、IPO業界全体の活性化、さらに日本経済が活性化の助けになることを期待したいと思います。

 

弊社ラルクは、IPO準備会社だけでなく、主幹事証券会社などが行う準備支援の一助になる活動も続けて行きたいと思います。

 

鈴木

2022IPO社数(予定含む)=43

2021年IPO社数(通期)=125社

8月5日現在

市場別

2022

上場

(含予定)

2021

通期

(参考)

スタンダード

グロース

東証1

5

22

1

6

東証2

3

8

マザーズ

10

93

JASDAQ

メイン-名

1

1

16

名証2

0

3

ネクスト-名

セントレックス

1

0

1

Qボード

0

3

合計

44

130

 複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。

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