【古川】不正のトライアングル

先日、安倍元総理が凶弾に倒れ逝去されました。外交やアベノミクスでの功績が評価される一方、新型コロナ対応や森友加計問題、桜を見る会等で批判もあり、評価は様々だと思いますが、総理大臣としての実績は多大なものがありご冥福をお祈りしたいと思います。

 

このニュースを最初に聞いた時「どうして訓練も受けていない素人(事件の容疑者)に簡単に銃撃されるのか?」と疑問に思いました。

結果論ではありますが、演説の場所に問題がある、SPの立ち位置に問題がある、後方の警備が手薄、2発目を打つ前にSPが反応できていない等々警備体制の不備が指摘されています。こればいわゆる「不正のトライアングル」の内「機会」に関する問題と言えます。

 

「不正のトライアングル」とは、米国の組織犯罪研究者ドナルド・R・クレッシーが提唱した理論をもとにW・スティーブ・アルブレヒトが体系化した理論で、不正行為は①「機会」②「動機」③「正当化」の3つの不正リスク(不正リスクの3要素)が揃ったときに発生すると考えられています。

「機会」とは、業務分掌や承認体制、モニタリングが機能していない等、不正の実行が可能な状況にあることをいい例えば以下のようなものがあります。

・稟議書などが十分に精査されないまま承認されている。

・業務が属人化しており、他の社員に業務把握されていない。(不正が起きても誰も気が付かない。)

「動機」とは、本人が不正を働くための動機で例えば以下のようなものがあります。

・金銭的な問題を抱えている。(遊興費を欲している、借金がある等)

・会社から強いノルマやプレッシャーを与えられている。

・業務上のミスを隠蔽したい。

「正当化」とは、倫理感の欠如や、行動が適切であると正当化する姿勢など、不正への抵抗が低い心理状態であることをいい例えば以下のようなものがあります。

・やらなければ会社が倒産してしまう。組織のためである。

・一時的に借りるだけであって、いずれ返すので問題無い。

・他にも似たようなことをしている人がいるから問題ない。

 

「不正のトライアングル」でいえば、「動機」「正当化」は企業側ではコントロールしがたい部分と考えられており、企業側の取組としては「機会」への対応が中心となります。

よく企業の方から「うちではそのようなことは起こらないから大丈夫」「うちの社員が不正なんかするはずがない」という話も聞きますが、経験則上、内部統制に脆弱性(機会)がある場合、いつか必ず不正が発生するといっても過言ではありません。

会社で不正が発生した場合、その原因を調査してみると多かれ少なかれ内部統制上弱点があると認識していた箇所が原因であることがほとんどです。

 

上場準備中は、主幹事証券や監査法人から内部統制上の不備を指摘されることも多いですが、主幹事証券や監査法人は「機会」が存在する場合は不正リスクが高いことを経験則上懸念しており、是非前向きに対処して頂きたいです。

 

古川

2022IPO社数(予定含む)=43

2021年IPO社数(通期)=125社

8月5日現在

市場別

2022

上場

(含予定)

2021

通期

(参考)

スタンダード

グロース

東証1

5

22

1

6

東証2

3

8

マザーズ

10

93

JASDAQ

メイン-名

1

1

16

名証2

0

3

ネクスト-名

セントレックス

1

0

1

Qボード

0

3

合計

44

130

 複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。

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