【古川】JSOX制度の見直し

IPO準備の中で、とっつきにくい項目としてJSOX制度への対応があるのではないでしょうか。JSOX制度がとっつきにくい理由としては、以下のような理由があると思います。

・全社統制、業務処理統制等々、評価対象が多岐にわたり全体像がよくわからない

・内部統制基準や実施規準があるもののボリュームが多く抽象的な表現なので解りにくい

・市販の専門書を読んでもなんとなくは理解できるが、具体的な実施方法等がわからない

・実在性、評価の妥当性等の監査要点がよく理解できない

・会社の中に対応経験者がいない

 

ただでさえIPO準備会社にとってJOSX制度へのハードルは高いですが、現在金融庁・企業会計審議会では、JSOX制度の改正について議論が進められています。このような見直しの議論が進められている背景としては、制度導入から十数年が経過し、近年実効性に懸念が生じているとの問題意識があるようです。現在の改正議論の中でIPO準備会社における実務負担への影響としては以下の点が考えられます。

 

・評価範囲の選定基準

内部統制基準・実施規準では、評価範囲を決定するにあたり「売上高等の概ね2/3程度」等の数値基準を設けている場合があります。ただしこの数値基準がリスクベースの評価範囲選定の妨げとなっているとの指摘もあり、見直しが検討されています。

仮にこの数値基準が撤廃されると、より実効性の高いリスク評価を実施した後の評価範囲の決定をする必要が生じ、評価範囲の拡大につながる場合もあり、企業サイドの実務負担は増加すると思われます。

・ダイレクト・レポーティング方式の導入

現在のJSOX制度では、監査人が会社の「内部統制報告書」を評価するという形式をとっていますが、いわゆるダイレクト・レポーティング方式では、監査人が直接内部統制を評価することになります。この方式によると、経営者と監査人との議論の促進・透明性の向上が図られる等の効果が期待できると言われていますが、監査人への監査対応時間の増加等、実務負担が増加する可能性があります。

 

今回のJSOX制度の見直しに関連し、年内にも内部統制基準・実施規準の公開草案の公表が予定されています。具体的な改正時期は未定ですが、「従来の基準・実施規準をベースに準備をすすめていたが審査入前に制度が変わってしまった。」ということにもなりかねないため。改正動向には留意が必要です。

 

古川

2022IPO社数(予定含む)=86

2021年IPO社数(通期)=125社

11月18日現在

市場別

2022

上場

(含予定)

2021

通期

(参考)

プライム

スタンダード

グロース

東証1

2

8

58

1

6

東証2

3

8

マザーズ

10

93

JASDAQ

メイン-名

1

2

16

名証2

0

3

ネクスト-名

セントレックス

1

0

1

Qボード

アンビシャス

0

3

合計

87

130

 複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。

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