【畠中】ファミリービジネスについて(後編)

前回のブログでは、ファミリービジネスの特徴として、「株主」と「経営者」の2要素のみだけでなく、もう1つ「ファミリー(創業家)」という要素が加わる点について、下記の「スリーサークルモデル」の図とともにご紹介しました。

 

 

今回は、これらの特徴を踏まえ、長く繁栄しているファミリービジネスの強みについて、もう少しお話させて頂こうと思います。

 

 

まず、長く繁栄しているファミリービジネスの典型的な強みとして言われることは、「長期的視点に立った経営」が行われる点です。その一つの表れとして、長く繁栄するファミリービジネス企業は一般的に、社長の在任期間が長いことが言えます。特に、3円が重なった中心部にいる、株式を自ら所有している創業家出身の社長であれば、「当代」として何十年間も務めるケースが珍しくないことはご存知のとおりです。サラリーマン社長が次々と交代する非ファミリービジネス企業に比べて経営方針に一貫性があり、長期視点に立った成長戦略を描いて長い目で見た事業投資も行うことができ、粘り強く取り組んだ新規事業が世代を超えて実ることもあると言われています。

また、長期的な視点に立った経営を行う上では、経営面からだけなく、株主や創業家ファミリーとしての精神や永続への強い執念もファミリービジネスの長い繁栄に寄与していると言えます。創業者の想いや、代々事業を受け継いできた経験の中からファミリー一族が誇りに思い大切にする理念を、日本の老舗企業では「家訓」「家憲」といった形で守り継がれることがよくあります。欧米の老舗企業の場合でも同様に、「ファミリーの使命」「ファミリー指針」という形で理念を纏めたり、あるいは「ファミリー評議会」が定期的なファミリーミーティングを開催したり、ファミリーメンバーの経営関与や株式保有に関する規定を定めたり、ファミリーメンバーに対する教育・訓練を施すなど、いわゆる「ファミリーガバナンス」の仕組みを構築しています。こうした仕組みを厳格に運用していくことで、ファミリー内での紛争・対立を自ら防ぎ、ファミリーの永続的な発展に努めていると言われています。

さらに、成功したファミリービジネスが、長く繁栄できた理由の一つでもあり、これからも厳しいビジネスの競争を生き残っていくには、「長期的な視点に立った経営」に加え、絶対に欠かせない強みがもう一つあります。それが、時流の変化への対応力、つまり「イノベーション(革新)」です。企業が長く生き残っていくためには、時代とともに変化する環境に適応し、自らを常に変革していく必要があります。1837年にフランス・パリで貴族向けの馬具作りからスタートしたエルメスは、やがて自動車の時代の到来に対応せざるを得なくなり、その伝統的な皮の技術をベースに新しい市場・商品分野である鞄や財布などのファッション分野へと進出し、成功を収めました。このように、これまでの永続してきたファミリービジネスの事例を見ると、伝統と全く関係のない変革ではなく、伝統と革新の調和に成功した企業が多く見られます。

 

このように、長い年月をかけてその強みを確立し、それを存分に生かして活躍できているファミリービジネス企業もある一方で、ビジネスの革新がうまくできていない、後継者が育てられていない等の様々な問題を抱えたファミリービジネスにおいて、その事業承継が日本の喫緊の課題の一つとなっています。そうしたファミリービジネスのMAによる親族外への事業承継も年々増えていますが、これまで先代のファミリーが大事に受け継いできたビジネスであればあるほど、それを手放すことはファミリーにとって非常に重く苦しい決断であるに違いありません。また、先代から時代を超えて脈々と受け継がれてきたファミリーやビジネスにおける信念・考え方(社会への奉仕・貢献を掲げていることが多いと感じます)こそが、ファミリービジネスの強みの根源であって、企業理念の礎にもなっていることが多い中、ビジネスだけが承継されてそうした大事な屋台骨が失われてしまうとすれば、非常にもったいないことだと思います。

 

ファミリービジネスファンの一人としましては、ファミリーによるビジネスやオーナーとしての良質な関与が担保されてファミリービジネスとしての強み・良い面をそのまま生かしながらも、ビジネスの持続的な成長力やガバナンスやコンプライアンス体制を強化し、企業の継続性にさらに磨きをかけるべく新規上場を目指す前向きなファミリービジネスがこれからも増えていくことを期待しておりますし、そういったIPOについてもご支援をさせて頂けたらと思っております。

 

 

畠中

2024IPO社数(予定を含む)=19*

2023IPO社数(通期)=96*

 

2月22日現在

市場別

2024

(含予定)

2023

(参考)

プライム

スタンダード

グロース

メイン-名

札幌(本則)

ネクスト-名

アンビシャス

0

2

17

0

0

1

0

2

23

66

5

1

1

0

 Qボード 0 1

合計

   20

99

 複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。

 

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2023IPO社数(通期)=96*

2022IPO社数(通期)=91*

 

市場別

2023

2022

(参考)

プライム

スタンダード

グロース

メイン-名

札幌(本則)

ネクスト-名

アンビシャス

2

23

66

5

1

1

0

3※1

142

70※3

2

0

2

1

 Qボード 1 0

合計

   99

92

 複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。

1:東証11社を含みます。

2:東証2部+JQ4社を含みます。

3:マザーズ10社を含みます。

2022IPO社数=91

2021年IPO社数=125社

 

市場別

2022

 

2021

(参考)

プライム

スタンダード

グロース

東証1

2

10

60

1

6

東証2

3

8

マザーズ

10

93

JASDAQ

メイン-名

1

2

16

名証2

0

3

ネクスト-名

セントレックス

2

0

1

Qボード

アンビシャス

0

3

合計

92

130

 複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。