有価証券届出書とは、会社が有価証券の募集等を行う場合に、当該募集等に関する事項をあらかじめ届け出るための書類です。(金融商品取引法 第2条 第7項、同第51項)

 

有価証券報告書を提出していない会社が、発行(売出)価額の総額1億円以上の募集または売出し(注)を行う場合には、あらかじめ有価証券届出書を提出する必要があります。(金融商品取引法 第4条 第1項)

 

(注)募集とは「50名以上の者を相手方として行う、新たに発行される有価証券の取得の申込みの勧誘」等をいいます。

また、売出しとは、50名以上の者を相手方として行う、既に発行された有価証券の売付けの申込みまたはその買付けの申込みの勧誘」等をいいます。

 

 

 

ただし、取引所に新たに上場しようとする継続開示会社でない会社が、取引所の規則に基づき募集、売出しを実施する場合は、発行価額の総額が1億円未満でも有価証券届出書の提出が必要です。(企業内容等の開示に関する内閣府令 2 4 8号)

 

(有価証券届出書の様式) 

有価証券届出書の様式(記載内容)は、企業内容等の開示に関する内閣府令に定められています。

内国会社である新規上場会社が行う上場時ファイナンスに係る届出書の様式は「二号の四様式」と定められています。(企業内容等の開示に関する内閣府令 8 2 1号)

「二号の四様式」の構成は以下のとおりです。

構成

記載内容

第一部

証券情報

実施する募集や売出しの要項(株数、価格、日程等)等

第二部

企業情報

届出書提出会社の事業内容、連結・個別財務諸表

第三部

特別情報

連動子会社の最近2事業年度(6ヶ月を1事業年度とする会社にあっては、4事業年度)の貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書を記載

第四部

株式公開情報

特別利害関係者等の株式等の移動状況、第三者割当等の概況、株主の状況

 

 

取引所への上場申請書類であるⅠの部は、有価証券届出書の様式に準じた様式で作成します。

構成

有価証券届出書

(注1

Ⅰの部

証券情報

第一部

企業情報

第二部

第一部

提出会社の

保証会社等の情報

×

第二部(注2

特別情報

第三部

第三部

株式公開情報

第四部

第四部

(注1)二号の四様式

(注2)Ⅰの部の「企業情報」の次に、三号様式(有価証券報告書)の「提出会社の保証会社等の情報」を挿入

 

(届出の効力発生) 

届出の対象となる募集や売出しに係る有価証券の勧誘は、あらかじめ有価証券届出書を提出することで実施することができますが、当該有価証券を実際に取得させ、売りつけることができるのは、有価証券届出書の効力発生後になります。(金融商品取引法 15 1項)

有価証券届出書は、原則として、受理された日から15日を経過した日に効力が発生します。(金融商品取引法 8 1項)

有価証券届出書の記載内容を訂正するために訂正届出書を提出した場合には、訂正届出書の提出があった日を起算日として、効力発生までの期間を計算します。(金融商品取引法 8 2項)

 

(ブックビルディング実施時等の証券情報の訂正) 

新規上場会社の上場時ファイナンスは、ブックビルディング方式で行われていますが、ブックビルディング方式では、有価証券届出書の証券情報の記載を「未定」とし、少なくとも2回の訂正届出書を提出します。

訂正届出書(1回目)

プレ・マーケティング実施後の仮条件価格帯の決定

訂正届出書(2回目)

ブックビルディング実施後の発行価格(売出価格)の決定

 

企業内容等開示ガイドラインでは、ブックビルディングの場合、もしくは新規上場の場合において、発行価格等、当初「未定」とした証券情報に係る訂正については、訂正届出書の提出日または翌日に届出の効力が発生するものとしています。(企業内容等開示ガイドライン 8-3 ロ)

 

(注)新規上場時の公募・売出(二号の四様式の届出書提出)で訂正届出書を提出する場合であって、以下の要件のすべてに該当するときは、訂正届出書の効力発生日は、訂正届出の当日または翌日となります。

a 公募及び売出価格が、その仮条件の下限の80%以上かつ上限の120%以下の範囲内で決定されること(その旨及び決定される価格の範囲が、仮条件決定時の訂正届出書に注記されている場合に限る)

b 仮条件の決定時における売出数(海外販売分を含み、オーバーアロットメント分を除く。以下bcにおいて同じ)が発行価格等の決定に伴い変更される場合には、発行価格等の決定時における売出数が、仮条件の決定時における売出数の80%以上かつ120%以下の範囲内であること(変更される可能性がある旨及び変更される売出数の範囲が、仮条件決定時の訂正届出書に注記されている場合に限る)

 

c 発行価格等の決定時における、発行数(海外販売分を含む)及び売出数の合計数に発行価格等を乗じて得た額が、仮条件の決定時における発行数及び売出数の合計数に発行価格等の下限を乗じて得た額の80%以上かつ、発行数及び売出数の合計数に発行価格等の上限を乗じて得た額の120%以上であること。(その旨が、仮条件決定時の訂正届出書に注記されている場合に限る)

 

関連項目:目論見書財務局審査Ⅰの部ブックビルディング有価証券報告書公開価格決定の範囲についてS-1方式(承認前届出書提出方式)

 

2024IPO社数(予定を含む)=36*

2023IPO社数(通期)=96*

 

5月17日現在

市場別

2024

(含予定)

2023

(参考)

プライム

スタンダード

グロース

メイン-名

札幌(本則)

ネクスト-名

アンビシャス

0

4

32

0

0

1

0

2

23

66

5

1

1

0

 Qボード 0 1

合計

   37

99

 複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。

 

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2023IPO社数(通期)=96*

2022IPO社数(通期)=91*

 

市場別

2023

2022

(参考)

プライム

スタンダード

グロース

メイン-名

札幌(本則)

ネクスト-名

アンビシャス

2

23

66

5

1

1

0

3※1

142

70※3

2

0

2

1

 Qボード 1 0

合計

   99

92

 複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。

1:東証11社を含みます。

2:東証2部+JQ4社を含みます。

3:マザーズ10社を含みます。

2022IPO社数=91

2021年IPO社数=125社

 

市場別

2022

 

2021

(参考)

プライム

スタンダード

グロース

東証1

2

10

60

1

6

東証2

3

8

マザーズ

10

93

JASDAQ

メイン-名

1

2

16

名証2

0

3

ネクスト-名

セントレックス

2

0

1

Qボード

アンビシャス

0

3

合計

92

130

 複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。