アサーション(assertion)とは、「主張」、「表名」を意味することばで、内部統制報告制度においては、「経営者による、適切な財務諸表を作成するための要件を充足した旨の主張」もしくは、その「適切な財務諸表を作成するための要件」のことをいいます。
(注)監査基準委員会報告書 第28号「監査リスク」では、アサーションを「経営者の主張」と表現しています。
(アサーションの例)
「財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準」では、アサーション(適切な財務情報を作成するための要件)として、以下の6項目を例示しています。
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アサーション |
説明 |
a |
実在性 |
資産及び負債が実際に存在し、取引や会計事象が実際に発生していること |
b |
網羅性 |
計上すべき資産、負債、取引や会計事象をすべて記録していること |
c |
権利と義務の帰属 |
計上されている資産に対する権利及び負債に対する義務が企業に帰属していること |
d |
評価の妥当性 |
資産及び負債を適切な価額で計上していること |
e |
期間配分の適切性 |
取引や会計事象を適切な金額で記録し、収益及び費用を適切な期間に配分していること |
f |
表示の妥当性 |
取引や会計事象を適切に表示していること |
関連項目:内部統制報告制度(J-SOX)、(いわゆる)三点セット、RCM(リスクコントロールマトリックス)、ロールフォワード、ウォークスルー