現在、新型コロナウイルスの感染拡大が続いています。そして、IPO業界においてもこの影響が色々と出てきているようです。この1週間で実際に聞いた話だけでも
といった話があります。
このようにネガティブな話題に事欠かない状況になっており、どうしても暗いムードになってしまいがちですが、全てがマイナスではなく、このような状況が結果的に将来のプラス要因になるものもあるのではないかと思います。例えば、働き方改革の進展です。
GMOインターネットグループは今回の新型コロナウイルスの報道が始まった1月下旬、いち早く国内従業員の約9割を在宅勤務とすることを発表しました。それから1ヶ月近くが経ちましたが、同社の業績への影響はほとんど無いとのことです。何故このような事ができたかと言うと、同社では10年以上前からBCPの訓練として在宅勤務を「訓練」として毎年実施してきたため、今回、すぐに実行することができたとのことです。
「テレワークの推進」自体は以前から世の中のテーマになっており、取り組もうとしている会社も多かったと思いますが、同社のようにすぐに本格的に実施できる状態になっている会社は少なかったのが実情ではないかと思います。ただ今回の非常事態でテレワークや時差出勤を導入せざるを得ない状況になり、結果的に本気で新しい働き方へ取り組む機会になっている会社が多い状況にあります。外部要因によって半強制的に今回の経験ができたことで、今後テレワークや時差出勤の普及が進み、政府が掲げる「働き方改革」も大きく進展していく期待が持てます。
新型コロナウイルスについては即効性のある対応がないため早期に収束することを願うことしかできませんが、その間、働き方改革に限らず、この危機時の経験を将来に活かすことを意識した行動を各々が取ることが大事なのではないかと思います。
(関口)