先日、首都圏でも緊急事態宣言が解除され、徐々に元の生活が戻ってきています。
緊急事態宣言下のこの2ヶ月は私も例に漏れず、クライアントとのMTGはほぼWeb MTGでの実施となりました。当初は全く顔を合わせずにコンサル活動ができるかという懸念もありましたが、結果としてはほぼ変わりなくこれまで通りの活動をすることができました。勿論、実際に会う良さは間違いなくあり、顔を合わせて話をした方がより良いと感じたシーンはありましたが、決して不可欠な事項でもないと感じました。
Web MTG中心となったことで大きな変化があったことは、以前と同じ量の仕事をしていても1日の中で時間の余裕が相当生まれたことです。雑談時間が減るなどMTGそのものの時間が短縮された影響もありますが、特に大きかったのは移動時間の減少です。1日の中で事務所やクライアントのオフィス、諸々の会合場所など色々な移動が発生していたところ、その移動が無くなったことで生産性がかなり向上しました。移動の際には余裕時間を見る必要もあるため、その時間も含めると今までは毎日相当な時間を移動に費やしていたことが今回よく分かりました。
同じように感じている方も多いはずで、今後は時間をかけて人と実際に会うこと、集まることは相当の価値があること、という感覚になると思います。そしてわざわざ会うのであれば、お互いがその価値を感じることができる(お互いに価値を提供できる)時間にしなければならない、ということだと思います。
もう1点は、「社内」と「社外」の区分が無くなってきていると感じたことです。私の立場はクライアントから見ると「社外の人」になります。今回、クライアントの方も各自がテレワークを行い、必要な時にWeb上で集まって話をする形になりました。クライアントの方が物理的にオフィスに集まって勤務していれば、MTG時だけオフィスに訪問して参加する私は明確に「社外の人」なのでしょうが、Web MTGでは物理的な違いはなくなります。それでもクライアントの方がフルタイム勤務であれば、1社に集中しているという点で違いはありますが、副業が進展している昨今では私の関与先には「週3日勤務の正社員」といった雇用形態の方もおり、仮に私がそのクライアントに週3日程度関与した場合、会社への関与時間についても違いはなくなります。そうなると「雇用契約か業務委託契約か」という契約上の違いは残りますが、実質的には「社内の人」と「社外の人」の違いはほとんど無くなってきます。
テレワークの進展、副業・兼業の進展ともに大きな流れとして更に進んでいくでしょうから、今後は世の中全体として、社内の人・社外の人という概念が益々薄くなっていくのではないかと思います。
(関口)