【黒川】香港上場への道のり

 少し前になりますが、パチンコホールを運営しているダイナムジャパンホールディングスが今年8月に香港取引所に日本企業の新規株式公開としては初めて上場を果たしました。業種からいってもパチンコホール運営会社の上場は、日本でも例がなく、パチンコホール運営会社の上場第1号となり、2重の初案件となりました。

 最近、この会社の香港上場までの軌跡を綴った書籍を読みましたが、上場プロジェクトに携わった方々の苦労と激務が記述されており、まさに上場するという確固たる信念と覚悟がないと今回のような業界の歴史に刻まれる香港上場は果たしえなかったと思われます。

 書籍の中で触れられている上場への道のりの中で印象に残ったことは、まず、香港上場を目指して1年程度での非常に短期間での上場日程であったことです。短い準備期間にもかかわらず、言葉の違い、もともとパチンコがない国への上場を行う困難さ、三店方式の景品交換システムの適法性の問題、その他以下に挙げるようないくつもの壁を一つ一つ乗り越えて上場を果たした関係者の努力に心より敬意を表したいと思います。

 

 ・目論見書の記載は全て調査され根拠資料が必要

 ・根拠資料、質問回答のやり取りは全て英語であり、翻訳チームが組成されたこと

 ・直前期での会社分割実施

 ・スポンサーの証券会社が、355店舗のうち153店舗(売上の過半数を占める)を現地確認

 ・所有不動産の全てに鑑定評価書が必要

 ・内部統制レポートの作成

 ・過去3期間に遡ってバーチャルなIFRS連結決算を作成して監査を受ける

 ・IFRS適用による固定資産評価作業

 ・IFRS適用によるリース契約も金額的重要性にかかわらず、全て資産計上    等々

 

 これだけの作業を2~3年で行うのでさえ大変と思いますが、これを1年程度で行ったのですから大変な価値があると思われます。日本での上場準備では必要のない翻訳の問題、過去に遡って厳格にIFRSを適用した連結決算書の作成、鑑定評価書の問題等々香港上場特有の準備作業の量が膨大であり、外部へ支払った費用は11億円になったとのことです。

 これをきっかけに、日本における上場判断も既成観念にとらわれず、門戸を広げて今まで埋もれていた優良な会社を発掘してほしいものです。

 

黒川) 

 

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