【鈴木】取引所へ申請後の審査と上場スケジュール

昨年も今年も、取引所に申請後、審査が大詰めを迎えた段階で急に上場スケジュールの延期や中止などの変更があるようです。

 

現在は、取引所に正式に申請する段階で質問の大項目から上場日までの大枠の上場スケジュールの案が示されるようになっています。取引所、主幹事等証券会社及び申請会社にとってはそれぞれが仕事の段取りがし易いことのメリットがあるように思います。

 

メリットがあるものの、何故、突然スケジュールの変更があるのでしょうか?ここでは詳細は割愛しますが、そもそも論として、過去に比べ主幹事証券の審査期間が長く、取引所を合わせた質問数も各段に多くなっているのに、大詰めでは過去の審査が不十分であると判断される事項が残っていると言うことでしょう。主幹事証券会社の判断と取引所の判断、または、取引所の審査部以外の判断に差があると言う事です。

 

上場審査の判断は、形式的な事項は判断に差は生じないものです。しかし、実質的な事項については審査を十分行っていたつもりでも見落としがあったり、審査過程の中で新たな事実が発見されたり発生したりするケースもあるでしょう。その他にも基本的には絶対的な基準を設けるのは困難な面もあることを考えると、全ての会社に対して完璧な統一した審査を行うこと自体が難しいと言えるでしょう。

 

取引所としては、主幹事証券に審査の判断をすべて任せると、主幹事証券毎に差が出るのを懸念することもあるでしょう。また、任せきりにすると証券会社が甘い審査を行ってしまう危惧も持っているでしょう。しかし、取引所の審査にも限界があるのだと思えます。

以前にも申し上げたように、責任の所在が曖昧なのです。または、ペナルティーが緩いのです。

 

ここでペナルティーについて記載するには紙面の関係等で困難です。

いずれにしても、大詰めでのスケジュールの変更は申請会社にとっては事業計画が大きく狂う可能性が高く、延期になると作業を行っている事務局のモチベーションがダウンすることに加え、社長としても行き場の無いストレスが溜まり、本業に集中できないための悪影響が懸念されます。取引所では出来るだけ改善する方向で検討しているものと思いますが、これらは、上場審査上の一面の改善に過ぎず、抜本的にはまだまだ工夫の余地があるように思います。

 

鈴木

2024IPO社数(予定を含む)=26*

2023IPO社数(通期)=96*

 

3月22日現在

市場別

2024

(含予定)

2023

(参考)

プライム

スタンダード

グロース

メイン-名

札幌(本則)

ネクスト-名

アンビシャス

0

3

23

0

0

1

0

2

23

66

5

1

1

0

 Qボード 0 1

合計

   27

99

 複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。

 

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2023IPO社数(通期)=96*

2022IPO社数(通期)=91*

 

市場別

2023

2022

(参考)

プライム

スタンダード

グロース

メイン-名

札幌(本則)

ネクスト-名

アンビシャス

2

23

66

5

1

1

0

3※1

142

70※3

2

0

2

1

 Qボード 1 0

合計

   99

92

 複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。

1:東証11社を含みます。

2:東証2部+JQ4社を含みます。

3:マザーズ10社を含みます。

2022IPO社数=91

2021年IPO社数=125社

 

市場別

2022

 

2021

(参考)

プライム

スタンダード

グロース

東証1

2

10

60

1

6

東証2

3

8

マザーズ

10

93

JASDAQ

メイン-名

1

2

16

名証2

0

3

ネクスト-名

セントレックス

2

0

1

Qボード

アンビシャス

0

3

合計

92

130

 複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。