明けましておめでとうございます。
私の過去のブログ(https://www.k-larc.jp→メンバー→鈴木博司)を改めて読んでみると、不祥事への懸念に関する内容が多いのに気付きます。毎年、毎年、口酸っぱく言い続けてきました。しかし、昨年も複数の会社で不祥事がありました。やっと上場を実現してこれからという時に、会社の信用を落とし、社長が辞任する事態にまでなっている会社があります。上場会社なので、不祥事があると嫌でも公表せざるを得ず、大きく取り上げられてしまいます。上場したメリットを消すほど逆PRになっています。
上場のための準備は、不祥事を未然に防ぐ体制作りでもあるのです。トップが率先してこの体制作りを主導すべきなのです。
今後のIPO動向はどうなるでしょうか。オリンピックが開催される前後までは経済環境が良く、景気が続くと考えている経営者も多いでしょう。そうなると2020年までには上場を実現したいと思う方が多くなるのではないでしょうか。それ自体が悪いとは思いませんが、上場時期が最優先事項になり、必要な体制作りをせず、また不祥事を起こす余地のある上場会社を生んでしまい兼ねないと危惧してしまいます。
上場審査では全ての基準を明確にするのは難しいことです。昨年の東京証券取引所の対応状況ですが、事前相談でダメ出しがあったケース、上場申請日の直前に受付出来ないと通告されたケース、申請後の審査で承認が出ないケースが数多くあったようです。その中には理由を明確には示しにくく曖昧にせざるを得ない部分があると思われ、同取引所は難しいハンドルさばきをしています。
弊社は上場準備の支援をしていて思うのは、トップが公明正大な方であれば、会社の他の役員の方や事務局の方も胸を張って前向きに準備に取り込めますし、取引所に曖昧にダメ出しをされるようなことも少なくなるだろうと言うことです。
トップの皆さんが上場会社の経営者になるために意識を変えることにより、管理体制を整える中で、不祥事を未然に防ぐ体制も作るのです。株式上場が実現した暁には、メリットを最大限享受し、良いPRが出来き、順効果が出せるようにして頂きたいと思います。その為であれば、弊社も力のある限り最大限の支援をさせて頂きたいと思います。
本年こそ不祥事のない年でありますように。
本年も変わらぬ愛顧のほど宜しくお願いいたします。
(鈴木)