【鈴木】スタートアップ・ベンチャー企業成長のための資金調達機会の拡大と人材採用環境の整備

表題を解決するための課題は、多くの関係者(金融庁、国税庁、日本証券業界など)の調整により、法令や規則改正を行い、VC等出資者が行動するようになることが重要になります。

 

IPOの実現までの長期化や上場維持基準の厳格化により、VC等出資者の資金回収が困難さを増し、ベンチャー企業に向けた出資の原資となる資金募集が難しくなってきていると思われます。

解決のための課題としては、少しでも回収可能となるセカンダリー市場の整備が挙げられます。現在は流動性が不足しており、活性化の為の整備検討がなされています。例としては、仲介業者が金融商品取引法の改正により容易に参入できる仕組みつくりや私設取引システムの導入などの整備を急いでいます。この課題対応にもその前に解決すべき事項があります。投資家保護や情報開示の在り方の整備です。工夫の一つに「J-Ships」制度のさらなる改正の検討として、特定投資者だけでなく、一般投資家にすそ野を広げることなどがあります。しかし、この導入検討に際しても、届け出制度の緩和などのお膳立てが必要になります。例えば、現在の少額公募の募集額をアップし、さらに開示の緩和などの改正などです。各詳細は複雑で、このブログでは説明しきれませんが、政府の方針である「スタートアップ育成5カ年計画」に掲げているように、2027年までにスタートアップ投資額を10倍(10兆円)に拡大の為にも、未上場株式の流通(セカンダリー市場)の整備を各関係者が迅速にまとめ上げることを期待したいものです。

 

また、スタートアップ・ベンチャー企業の成長の為には資金調達だけでなく優秀な人材採用が重要です。

日本でも優秀な若手が安全な大企業からベンチャー企業に転職する例が多くなってきています。若手のモチベーションは何でしょうか。一つはストックオプションなどの魅力です。しかし上記にも記載した通り、IPOの実現までの長期化や上場維持基準の厳格化などにより、魅力が薄れ始めています。そうなると採用が困難になると言うことです。若手が入社後に結婚し、子供が出来ても生活資金の手当てが出来ないとなると、折角採用した若手が退職してしまうことに繋がります。若くして創業した方々にも当てはまることでしょう。解決策としては、ストックオプションの行使をして、売却する機会の創出と同時に税務上の手当ての整備が必要です。しかし、売却の機会を作るには、上記のセカンダリーの整備が出来ていないと実現しないでしょう。

 

全ての整備の完了時期を予想するのは難しそうですが、環境が整備されれば、今まで以上にスタートアップ・ベンチャー企業の成長が期待できると思います。最近はIPOの証券と取引所の審査で不合格により延期、中止の会社が多くなっていると聞きます。弊社は資金に関して支援するコンサルではありませんが、内部統制や管理体制に不備が無いように整備支援をしていくことで、上場会社として審査に合格できるよう活動して参りたいと思います。

 

鈴木

 

IPO状況6月12日現在

2026年IPO数(予定含む)=18社

【1社】*

2025年IPO数(通期)=66社

市場別 2026年
(予定含む)
2025年
(通期)
プライム 0 7
スタンダード 6 12
グロース 12【1】 41
メイン-名 1 1
ネクスト-名 0 3
アンビシャス 0 1
Qボード 0 1
合計 19【1】*
66

複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。また、【 】は、S-1方式による上場承認前の社数であり外数で記載しています。 

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過年度のIPO状況

2025IPO=66

 

市場別

2025

(通期)

2024

(通期)

プライム

スタンダード

グロース

メイン-

ネクスト-

アンビシャス

Qボード

7

12

41

1

3

1

1

4

13

64

1

4

1

3

合計

66

90

複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。

2024IPO(通期)=86* 

 

市場別

2024

(通期)

2023

(通期)

プライム

スタンダード

グロース

メイン-

札幌本則

ネクスト-

アンビシャス

Qボード

4

13

64

1

0

4

1

3

2

23

66

5

1

1

0

1

合計

90

99

複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。

 

2023IPO数(通期)=96* 

 

市場別

2023

(通期)

2022

(通期)

プライム

スタンダード

グロース

メイン-

札幌本則

ネクスト-

アンビシャス

Qボード

2

23

66

5

1

1

0

1

3※1

142

703

2

0

2

1

0

合計

99

92

複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。

1:東証11社を含みます。

2:東証2部+JQ4社を含みます。

3:マザーズ10社を含みます。

 

2022IPO(通期)91  

 

市場別

2022

(通期)

2021

(通期)

プライム

スタンダード

グロース

東証1

東証2

マザーズ

JASDAQ

メイン-

名証2

ネクスト-

セントレックス

アンビシャス

Qボード

2

10

60

1

3

10

1

2

0

2

0

1

0

6

8

93

16

3

1

3

合計

92

130

複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。