【加藤】最近のあれこれ

今年も後半に突入です。

北中米サッカーワールドカップでは、侍ジャパンはブラジルの厚い壁は突破できませんでしたが、グループリーグでは成長の軌跡を感じ取ることが出来ました。

IPOに着目すると、スペースXが6月に米国NASDAQに上場しました。公開価格ベースでは約1.8兆ドル、足元は2兆ドル以上を維持しています。テスラの時価総額は約1.5兆ドルなので、数値のお遊びでしかありませんが、日本のGDPが約4.4兆ドルに対し、両社時価総額の合計は3.5兆ドルです。この両社のCEOをイーロン・マスクが兼任しています。日本のIPO準備の過程ではCEOは兼任を解消しましょうと指導を受けたりしますが、ちょっと複雑な心境です。今年は更に世界を席巻しているアンソロピック、オープンAIの上場も噂されており、これらも1兆ドル近い時価総額が予想されています。ブラジル以上にアメリカがかすんでいきます。

 

さて、日本のIPO動向です。弊社鈴木が前回ブログで日本の環境変化を取り上げていますが、アンソロピック社のClaudeを使って弊社IPODBのデータを分析してみると、2011年以降の上半期上場承認状況は以下のとおりです(複数市場重複上場は1件でカウントしています)。

上記のとおり上半期でのプロマーケットを除いた一般市場での上場承認件数は22件(中止1件を除きます)となっており、昨年の30件を下回っています。トピックとしては、初のグロース市場、J-GAAPでのS-1方式銘柄としてティアフォーが承認されました(届出書提出日は6/9、承認日は6/29)。今後の株価形成動向が注目されます。

 

このグラフにプロマーケットを含めると以下のとおりです(こちらも複数市場重複上場は1件でカウントしています)。

上記のとおり、プロマーケットを含めると一般市場の減少分をプロマーケットがカバーしている状況が読み取れます。昨日6/30には3番目のプロマーケット市場として札幌プロフロンティアマーケットが市場開設されました。

 

また、別の角度で一般市場の想定発行価格の規模別にグラフ化してみると以下のとおりです。

このうち時価総額150億以上に絞ると以下のとおり、あくまで上半期の分析ですが、底堅く推移している状況が見て取れます。

さて、別のトピックです。3月決算各社の有価証券報告書が出そろってきたこのタイミングで、EDINETの全文検索で「早期適用 -312条」(-312条はIFRS適用会社を除外する意味です)と入れて、日本基準で新リース基準(原則適用は2028年3月期の期首から)を先行適用した会社があるのかをリサーチしてみました。その結果、先行適用事例は見当たりませんでした(他に調べ方があるのかも知れませんので間違っていたらご容赦ください)。以前の収益認識会計基準の際には先行適用事例がそれなりにあったのとは対照的です。

また、金融庁・東証の動きとしては、4/10にコーポレートガバナンス・コード改訂案が公表され、今月にも改訂がなされる予定です。変更点としては、基本原則は5個から4個へ、原則は31個から26個へ変更され、補充原則(47個)は廃止となる代わりに新たに「解釈指針」が設けられています。その結果、原則の合計数では現行の83個から30個に減少することになります。

上場企業では2027年3月期からサステナビリティ開示基準(SSBJ)の適用が段階的に開始されます。まずは時価総額3兆円以上の企業が対象となり、翌年度は1兆円以上〜3兆円未満、2029年3月期からは5千億円以上〜1兆円未満(5千億円未満の企業は別途検討予定)の企業が対象になります。

 

このように市場や開示の多様化等々、市場関係者は、頭に汗をかくことに事欠きませんが、侍ジャパンのように、プロセスを大事に、キオクシアのような花形スターも生み出しつつも、組織力も高めて、グローバルに戦っていく必要がありますね。

 

 

加藤

IPO状況6月26日現在

2026年IPO数(予定含む)=20社*

2025年IPO数(通期)=66社

市場別 2026年
(予定含む)
2025年
(通期)
プライム 0 7
スタンダード 7 12
グロース 13【1】 41
メイン-名 1 1
ネクスト-名 0 3
アンビシャス 0 1
Qボード 0 1
合計 21*【1】 66

複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。

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過年度のIPO状況

2025IPO=66

 

市場別

2025

(通期)

2024

(通期)

プライム

スタンダード

グロース

メイン-

ネクスト-

アンビシャス

Qボード

7

12

41

1

3

1

1

4

13

64

1

4

1

3

合計

66

90

複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。

2024IPO(通期)=86* 

 

市場別

2024

(通期)

2023

(通期)

プライム

スタンダード

グロース

メイン-

札幌本則

ネクスト-

アンビシャス

Qボード

4

13

64

1

0

4

1

3

2

23

66

5

1

1

0

1

合計

90

99

複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。

 

2023IPO数(通期)=96* 

 

市場別

2023

(通期)

2022

(通期)

プライム

スタンダード

グロース

メイン-

札幌本則

ネクスト-

アンビシャス

Qボード

2

23

66

5

1

1

0

1

3※1

142

703

2

0

2

1

0

合計

99

92

複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。

1:東証11社を含みます。

2:東証2部+JQ4社を含みます。

3:マザーズ10社を含みます。

 

2022IPO(通期)91  

 

市場別

2022

(通期)

2021

(通期)

プライム

スタンダード

グロース

東証1

東証2

マザーズ

JASDAQ

メイン-

名証2

ネクスト-

セントレックス

アンビシャス

Qボード

2

10

60

1

3

10

1

2

0

2

0

1

0

6

8

93

16

3

1

3

合計

92

130

複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。