定性的情報とは、有価証券報告書、事業報告、決算短信等の記載項目のうち、「財務情報だけでは読み取ることが困難な会社各社の経営実態について、会社自身の分析や判断に基づいて説明を行った文章情報」をいいます。
(決算短信の定性的情報)
決算短信の定性的情報としては、たとえば、セグメント・事業分野別の見通しや業績に大きな影響を与える可能性のある重要な経営上の施策など、将来予測情報の背景についての説明が考えられます。
決算短信には、東証が要請する記載事項以外にも、投資判断に資する定性的情報の記載が可能です。
定性的情報の作成にあたっては、できる限り、分かりやすい表現や表示とすることが重要です。
東証の「決算短信・四半期決算短信 作成要領等」(2020年11月版)は、定性的情報作成時の留意事項として以下の例を挙げています。
(記述情報の充実)
定性的情報と同趣旨の用語として、記述情報があります。
記述情報は、「財務情報を保管し、投資家による適切な投資判断を可能とする情報」とであり、近年、金融庁は、ディスクロージャーワーキング・グループの報告(2018年)を受け、記述情報の内容の充実を促しています。(注)
有価証券報告書等の記述情報として想定されているのは、以下の開示項目です。
→社会(人的資本、多様性等)
→環境(気候変動関連等)
(注)金融庁は、記述情報の内容の充実を推進するために「記述情報の開示に関する原則」(別添 「サステナビリティ情報の開示について」を含む)、「記述情報の開示の好事例集」を公表しています。
関連項目:決算短信(含む四半期)