親会社等(注)を有している会社が上場することを子会社上場といいます。

 

(注)親会社等

親会社、財務諸表等規則第8条第17項第4号に規定するその他の関係会社又はその親会社をいいます。

 

 

 

親会社等を有する会社では、親会社等と他の株主(少数株主)の間に利益相反の問題が存在します。

また、投資家にとって、上場会社とその親会社等の関係及び親会社等自身に関する情報は、重要な情報であると考えられます。

そこで取引所は、親会社等を有する上場申請会社については「企業経営の健全性」(1)と「企業内容等の開示の適正性」(注2)の観点から、以下の点を審査します。

(注1JASDAQの場合は「企業行動の信頼性」

(注2)マザーズ及びJASDAQの場合は「企業内容、リスク情報等の開示の適切性(適正性)」

 

【企業経営の健全性の観点から】

 「上場申請会社」の事業内容と親会社等の企業グループ(以下「親会社等」)の事業内容の関連性、「親会社等」からの事業調整の状況及びその可能性その他の事項を踏まえ、事実上、当該親会社等の一事業部門と認められる状況にないこと。

 「上場申請会社」または「親会社等」が(原則として)通常の取引の条件(例えば市場の実勢価格)と著しく異なる条件での取引等、当該親会社等または「上場申請会社」の不利益となる取引行為を強制または誘引していないこと。(注3

 「上場申請会社」の出向者の受入れ状況が、親会社等に過度に依存しておらず、継続的な経営活動を阻害するものでないと認められること 等

(注3)東京証券取引所の「上場審査等に関するガイドライン」では、本則市場のみ「原則として」の文言がありません。

 

 

【企業内容等の開示の適正性の観点から】

上場申請会社が親会社等(注4)を有している場合(上場後最初に終了する事業年度の末日までに親会社等でなくなる見込みがある場合を除く)には、親会社等の開示に関して以下のいずれかに該当することが必要です。(注5

a  親会社等の株式が国内の取引所に上場されていること(親会社等が外国の取引所等の上場会社等であり、かつ、親会社等の企業内容の開示の状況が投資家保護の観点から問題ない場合を含む)

 上場申請会社が、①経営に重大な影響を与える親会社等に関する情報を適切に把握することができる状況にあり、②当該情報を投資家に開示することに親会社等が同意することについて書面で確約すること

(注4JASDAQの場合は「過半数所有会社」

過半数所有会社:上場申請会社の議決権の過半数を実質的に所有している会社

(注5)マザーズとJASDAQの場合は、「上場申請会社と親会社等との事業上の関連が希薄であり、かつ、親会社等による上場申請会社の株式の所有が投資育成を目的としたものであり、上場申請会社の事業活動を実質的に支配することを目的とするものでないことが明らかな場合」を除きます。

 

(中核的子会社の上場)

上場会社が中核的な子会社(注)を上場させることは、上場による利益の二重取りとも考えられます。

東京証券取引所、大阪証券取引所など6取引所(当時)は、平成191029日に「中核的な子会社の上場に関する証券取引所の考え方について」を連名で公表し、この中で「中核的な子会社の上場については各企業グループ、子会社の事業の特性、事業規模、過去の業績の状況、将来の収益見通し等を総合的に勘案しながら、慎重に判断する」と表明しています。

 

(注)親会社グループの企業価値の相当部分を占めるような子会社。

(中核的な子会社の例)

・事業ドメイン(事業目的・内容・地域等)が極めて類似している子会社

・親会社グループのビジネスモデルにおいて、非常に重要な役割を果たしている子会社

・親会社グループの収益、経営資源の概ね半分を超える子会社 など

 

 

関連項目:証券会社審査と取引所審査コーポレート・ガバナンス

 

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