日経新聞の株式相場欄を読んでいると、よくVIX指数について目にしますが、別名「恐怖指数」と呼ばれている指数について、内容をインターネットを利用して調べてみました。
VIX指数とはVolatility Indexの略で、シカゴオプション取引所がS&P500指数のオプション取引の値動きをもとに算出・公表している指数であり、一般的に、数値が高いほど、投資家が先行きに対して不安・恐怖を感じているとされています。
具体的には、米国のS&P500指数の今後30日間のインプライド・ボラティリティを算出したものがVIX指数となります。インプライド・ボラティリティとは、オプション取引での市場価格から逆算して求めた変動率であり、現在から将来の変動が大きくなりそうだと投資家が考えているなら、VIXは高くなり、変動が小さくなると考えているなら低くなります。
通常のVIX指数は、10から20程度の値なのですが、暴落時には30や40に上がるので、市場参加者の感情を反映する恐怖指数と呼ばれている所以です。
なお、VIX指数の最高値は、リーマンショックによる世界金融恐慌のときで、2008年10月24日に、89.53まで上がっています。
また、今回の新型コロナの場合はどうかと申しますと、2020年3月18日に、85.47まで上がっており、リーマンショックの時と同様に非常に高い値をつけています。
通常は、VIX指数は10~20程度なので、リーマンショック、新型コロナの場合は相当な恐怖指数となり、実際に大幅な株価下落となりました。
因みに、現在のVIX指数は、約29付近ですので、通常よりも未だ高い水準となっています。
また、VIX指数と同様の手法で日経平均について2010年11月から算出されるようになった指数が日経平均ボラティリティインデックス(日経平均VI)です。
日経平均VIの考え方はアメリカのVIX指数と同じで、大阪取引所に上場している日経平均先物取引と日経平均オプション取引の価格をもとに算出しており、実際にこれらをトレードしている投資家たちが1カ月後の日経平均株価の変動率をどのように推測しているのかを示しています。
VIX指数と同様に、一般的にこの数値が高ければ高いほど、日経平均がより大きく変動すると投資家たちが予想していることを意味しており、また、日経平均株価の急落時には日経VIが急上昇するという特徴が見られます。
なお、日経平均VIは、新型コロナの際には、2020年3月16日に60.86まで上がっています。現在は、23近辺となっております。
このような指数を利用することにより、株式相場動向を判断する一つの方法となると思われます。
(黒川)